睡眠不足をどうにかしたいなら、睡眠に対するこだわりを捨てろ

睡眠に関する本を読んでる。

レコーディング快眠法

レコーディング快眠法

この本の著者の別の本の紹介文では「バイラルメディアには適当な記事が多い」と大見得を切っていてまるで俺が本物の睡眠に関する知識を教えてやるよとでも言いそうな強気な感じが気に入ったので買ってみた。半分くらいしかまだ読んでないけど、それでもなるほどと思える事が多い。

睡眠の本懐は昼間の行動にあり

1日最低6時間は寝たい。それも途中で起きたりせずに出来るだけ6時間以上ぶっ続けで。というのをここ1,2年ずっと思っているのだけれどもうまくいっていない。どうしても1日4時間とか5時間くらいの睡眠になってたり毎日のように夜中に目が覚めてしまう。睡眠かくあるべしみたいな理想と現実は程遠い。

が、そもそも睡眠は何のためにとっているのか。睡眠は日中の肉体的疲労や精神的ストレスを回復させ、それらの疲労を明日に持ち越さないためにとるものだ。だから別に理想的な睡眠時間とかどうこうとかは直接の関係がない。要は何時間寝ようが、夜中に何度起きて睡眠を中断しようが、その次の日の昼間に元気に動けていればそれでOKだということ。そんなことが書いてあった。

確かに理想的な睡眠の形を夢想してそれを目指そうとしてるのは手段と目的を履き違えてる感じがある。目的は次の日の昼間の行動に支障をきたさないことであって、その手段が睡眠なわけだし。6時間ちゃんとぶっ続けで寝られるけど昼間はボロボロで何も出来ないというよりも、形はどうあれ昼間ちゃんと動ける程度の睡眠がとれればそれでいいということだ。どういう睡眠が理想的かなんて、年代や育ってきた環境とか今の環境によってだいぶ個人差が出てくるんだし、6時間~8時間という定説にとらわれる必要はない。

睡眠を意識しすぎるほうがダメになる

銀魂で、銀さんが明日の朝早くから仕事があるので早く寝なきゃいけないんだけど、目が冴えちゃって眠れなくなっちゃった、早く寝なきゃ早く寝なきゃと焦るんだけど、そういえば普段寝る時って眼球をどういう位置においてたっけ?舌とかどういう位置においてたっけ?どういうリズムで息してたっけ?みたいな疑問が湧いてきて、そういうことを意識しちゃって余計に眠れなくなる、みたいなエピソードがあった。

「ピンク色の像のことは考えないでください」みたいな、普段考えもしないような意識しないようなことについて意識し始めると、それをやめようと思っても余計に意識してしまうみたいな感じの話。それが睡眠にも当てはまるとのこと。変に身構えてしまうとそれが逆に不眠を招くことがある。

普段ちゃんと眠れないから上手く寝れるように色々策を講じてみるけど、そうやって変に意識を向けると余計に意識が向いてしまう。寝る前にスマホ見るのは良くないとよく言われるけど、じゃあブルーライトの出ない紙の本をほんだりヒーリング音楽的なものでも聞いてれば眠気が出てくるのかというとそうでもないらしい。なので変に小難しい本を読んで眠気を誘おうとか音楽聞いて入眠しようとするとうまくいかず、その経験を無意識の内に学習してしまう。学習というか条件付けみたいなもの。つまり意識して眠る前に何か行動を起こせば起こすほど、それがかえって睡眠の障害になり、そしてそれが入眠を妨げる条件付けとして体が覚えてしまう。良かれと思ってやっていることが裏目裏目にでれば、その分だけ睡眠に対する不安や焦りを生む。それがさらに不眠を悪化させることすらあるみたい。

こだわりが生む悪循環

曖昧な根拠で決めた理想的な睡眠時間にこだわり、それを達成するために睡眠直前の行動に意識置き過ぎるようになり、それがプレッシャーのようになって逆に寝れなくなる。とにかく変な理想やこだわりを捨てて、どういう睡眠だろうと明日動ければそれでいいやくらいの心持ちで望むほうがいいみたいだ。今夜寝れなくて徹夜したところで、明日の夜には馬鹿みたいに眠くなってるのがオチだろう。殆どの場合は1日我慢すればちゃんと眠りにつけるわけだし。

というような感じで睡眠に対する心構えを解釈した。この本の意図通りなのかは分からないけど。レコーディング快眠法というタイトルなのにまだその肝心の快眠メソッドの部分は読んでないのだけれど、それでも得るものはたくさんあったように思える。とにかく変に理想に突っ走らないようにしよう。